2011 年 7 月 9 日

「震災後の心のケアを語ろう」フォーラム開催のレポート

2011年5月28日(土)がんばれ子供村ビルにて「震災後の心のケアを語ろう、今、アーツが子どもたちにできること」フォーラムが開催されました。開催に至る道のりと、当日の様子をご報告いたします。詳しい内容は、フォーラム報告書をご覧ください。

 

2011年3月11日、東日本大震災が東北地方を襲いました。
混乱の中にありながらも、被災地及び避難地においてはボランティア活動が始まり、継続的な活動が続けられています。かつて経験したことのない惨事を受けて、また、いまだ見通しのつかない現状の中で、息の長い支援が求められていると感じます。
中でも、心のケアは被災者支援のあらゆる場面で、今後必要となっていくキーワードです。特に言語表現が未熟な子どもたちの心のケアには配慮が必要です。からだを介し、音を介し、遊びを介し、作り描くものを介し、自分を表現しながら体験を昇華していく子どもたちにとって、言葉をこえた表現をうけとめ、人類の根源的な欲求と深く結びつく「ARTS(アーツ)」が担う役割は、小さくないはずです。


 
今回のフォーラムは、今後求められるであろう子どもたちの心のケアにおいて、アーツが担えることや可能性を検証し、支援者となる大人が学びあうことを目的として開催されました。
当日は、雨にもかかわらず50名を超す人々が集い、有意義な時間を過ごしました。
午前のプログラム、「現場からのレポート」では、まず、福島でアートプロジェクトを率いておられる子ども未来研究所の柴崎さんと、現地の活動の中心となられている村松さんがお話くださいました。後半には、世田谷事件のご遺族である入江さんが、ご自身の体験に触れつつ、喪失体験からの回復と生き直しのプロセス、グリーフケアのポイントなどをお話しくださいました。
午後に開催されたワークショップは、アート、ドラマ、ダンス/ムーブメント、ミュージックといった表現媒体が、子どもとの活動や被災地での支援にどう活かせるのか、体験を通して考える機会となりました。
一日の締めくくりとなった全体会では、らしんばんの中家さんのリードのもと、プレイバック・シアターの体験をしました。

参加者から語られた2つのストーリーは、「子どもを見守る温かいまなざし」「子どもの傷つきやすい心」に関わるものであり、偶然というか必然というか、この日のテーマと深く関連するものとなり、素晴らしいクロージングとなったように思います。

 
閉会後も多くの参加者が残り、活発な意見交換や情報交換が行われていた様子は、このフォーラムが支援者をつなぎ、学びあう機会となったことを証明しているかのようでした。今回学んだことや、今回を機に生まれた支援者同士のつながりが、今後の心のケアの現場や後方支援の場において、なんらかの形で活かされていくことを確信しております。